健康診断でおこなう検査5項目
健康診断で分かること:問診
健康診断での問診の目的は、喫煙や飲酒等の生活習慣、家族歴などを確認することにより、肺疾患、脳血管疾患など様々な疾患のリスクの有無を確認します。
健康診断といえば、まず「身体測定」を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか? 子供は去年よりもどれだけ身長が伸びているか、大人は去年よりも体重が増えていないかを意識してしまう。それが身体測定です。健康診断のなかでも時間がかからず手軽に行えるものですが、あまり深い意味が無いように感じられるかもしれませんが、肥満やメタボが増加している現代においてはとても重要なものです。また、子供にとっては隠れた疾患を見つけるうえで重要な検査なのです。
血液検査とは、血液の内容を調べ隠れている疾患などを特定する臨床検査項目のひとつです。血液は私たちの身体のすみずみまで巡っていますので、血液検査で血液中に含まれている成分を分析することで、全身の組織や臓器の状態がわかり、診断や治療の判定などに利用できます。
尿検査とは、一般的な健康診断でも実施される検査項目で、尿中に存在する細胞やたんぱく質、糖などにより身体の健康状態を検査します。主に、腎臓系や尿路系の疾患を発見するのが目的ですが、これらの結果から糖尿病や肝臓病、膠原病や骨髄腫、がんなどの発見につながることもあります。
視力検査は「ランドルト環」と呼ばれる、円の一部が欠けたものを一定の距離離れたところから片目で見て、視力を測定します。最近では、のぞき込んで視力を測定する視力測定機器も用いられます。
正常の視力(矯正視力)は生理学的には、1.0以上といわれていますが、社会常識上では、0.6以上くらいが正常とされています(普通運転免許では、両眼視で0.7以上)。 聴力測定には、肉声で直接話しかけることにより測定する方法と、オージオメーターとよばれる機械による測定の方法とあります。後者の場合では、1,000ヘルツと4,000ヘルツの2点で調べます。音の強さはデシベルという単位で示されますが、一般的には1,000ヘルツで30デシベルの音が聴取可能で、4,000ヘルツで40デシベルの音が聴取可能であれば、正常とされます。
画像診断とは、電離放射線(X線など)、超音波、核磁気共鳴などを用いて、主として疾患による形態上の変化を画像化し、診断することです。 放射線診断ともいいます。広義の場合、放射線診断のみでなく、内視鏡検査や眼底カメラなど器官を可視光線の元で撮影を行い、その画像を診断する方法も画像診断の範囲に含めることもあります。一方、診療報酬点数表上での、「画像診断」の項目の範囲は、エックス線診断(X線撮影、血管造影など)と、核医学診断(シンチグラフィ、PETなど)、
コンピュータ断層撮影診断(CT、MRIなど)の3診断方法ですので、超音波検査や内視鏡検査などは「検査」の項目になり、「画像診断」の項目には含まれません。
心臓の筋肉が鼓動を打つために発生する微弱な電気信号を、体表面につけた電極から検出できる仕組みです。波形として記録していき、その電気信号の乱れから病気の兆候などを読み取ります。心電図は数種類ありますが、一般的な健康診断では胸部に取り付ける胸部誘導が6本、手足に取り付ける肢誘導が4本、腕と胸部の境目につける2本の計12本の電極がある12誘導心電図を使用します。
心電図は心臓の筋肉が収縮する度に発生する微量の活動電流の変化から、心臓の病気を発見します。 |
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